トップ 移住者インタビュー ゆっくり流れる、家族の時間を求めて

2017.06.23
宝達志水町

ゆっくり流れる、家族の時間を求めて

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家族との時間が取れない、東京での生活

全国水源の森100選にも選出され、豊かな伏流水が農産物を育む宝達志水町。お米の他にも高級ブドウ「ルビーロマン」や「押水いちじく」などフルーツの生産地として知られるこの町へ、2017年春にUターンされた岡山さん。東京の会社を退職し、移住を決意したのはワーク・ライフ・バランスを重視してとのことでした。

「東京の大学に進学し、新卒で北陸に本社がある東京の建設業の会社に入社し、営業として8年間働いていました。仕事はやりがいがあり、充実した日々を送っていました。独身時代はそれで良かったのですが、結婚して子供が生まれてしばらく経った時に『家族との時間』が思うように取れていないことに気づいたんです。休日は自主的に出勤したこともありましたし、平日の帰りも終電間際になる事が多かったです。行きも帰りもギュウギュウな満員電車に揺られている時に、今後の生活に対する漠然とした不安にかられました。思い切って奥さんに今後の生活を相談した所、奥さんも東京での生活に不安な点がいくつかあったと聞き、僕の実家がある石川県へ移住する方向で話が進み始めました。」
地元なら岡山さんの両親も孫の顔が見れ、喜んでくれるだろうという想いもあり、Uターンへの準備が始まったそうです。

東京都品川区出身の奥さんが石川県へ

「私はずっと東京で育ってきたので、旦那は石川県の移住を心配していました。ですが、私の祖母は新潟県に住んでいますので『昔から遊びに行ってたし、山間地の免疫はあるから大丈夫!』と答えると、少し安心したようです。元々年に3回は石川県に来ていたので、どんな場所かも分かっていましたし、子育てにはいいな。と、ずっと考えていました。」
奥さんは母親の目線から『東京での子育て』に大きな不安を抱いていたようです。

「やはり第一に浮かぶのは保育園・幼稚園には入れない、という点です。ママ友の話を聞くと申請のために早朝や前日から並ぶ必要があったり、親御さんはどうにか保育園に通わせようと皆必死でした。頑張っても入れない事が多いので、私の周りの女性は会社を辞めて専業主婦になることが一般的だったように感じます。これでは小さい頃から集団で生活して友達を作るのは難しいな、私も仕事をするのは難しいな。と諦めかけていました。
しかし、旦那から石川県へ移住の話を聞いて調べたところ、石川県のワーク・ライフ・バランスが驚くほど良かったのです。かなりのカルチャーショックを受けました。石川県の女性の就職率は全国1位。保育所が多く待機児童はまさかのゼロ。医療環境も整っているし、東京で悩んでいる事が一気に解消されました。」

帰って来て、改めて感じる宝達志水町の良さ

「奥さんの了承も得たので、まずは職探しからスタートしました。最初はしばらく実家で暮らそうと思っていたので、仕事が決まってから移住しようと考えたのです。いしかわ就職・定住総合サポートセンター(ILAC)をはじめ、様々な転職サービスを利用しました。親身になってこまめに連絡をいただけるので、仕事探しは順調に行えました。ちなみに、その後も物事が順調に進むので、波乱万丈エピソードは期待しないでくださいね。
宝達志水町の『子育て支援センター』の保育園にママ友と知り合える制度があったので、友達のいなかった奥さんもすぐに相談できるママ友と出会えたようです。今一番の楽しみと言えば、半年後には念願のマイホームができあがる事ですね。僕も利用させてもらったのですが、宝達志水町では移住者が住居を購入する場合、新築なら最大120万円、中古なら最大70万円の補助が受けられます。今からワクワクしていますよ。
石川県にいると当たり前の事なのですが、近所の方々と日常的に挨拶できるのは素晴らしい事ですよね。東京では家の近所で人にすれ違っても、挨拶する事があまりなかったです。おかげで近所に誰が住んでいるのかもよく分からず、何かあった時に助け合えるのだろうかと不安になりました。せっかく石川に移住してきましたし、これからは自分が生まれ育った自然の中で、家族との時間を存分に共有したいです。」
自然に恵まれた環境で、周囲の人とも温かい関係を築き、家族みんなが安心感をもってのびのびと生活することができる。岡山さんご家族の笑顔から、宝達志水町の魅力を垣間見ることができました。