ILAC

軸足を地元に置いて地域貢献できる企業

道路や河川整備計画、環境保全に関する技術を企画立案


昭和51年に設立し、金沢に本社を構え、約200名の社員が働く建設コンサルタントの株式会社日本海コンサルタント。道路、河川、橋梁、ライフラインなど、行政からの社会資本整備に関わる計画設計を業務受注したり、大学との共同研究、地域活性化のためのイベント運営など、その業務は多岐にわたります。今回は、計画研究室の山村啓一さんと“まちのり事業部”の水岸亜矢さんに普段の業務についてお話を伺いました。



縁の下の力持ち「表に出ない仕事」をできる魅力


石川県出身で京都の大学に進学し、Uターン就職をした社会事業本部 計画研究室の山村啓一さん。元々地元で就職したい思いはあったが、就活当初は業務内容よりも『条件』で職場を探していたそうです。


「就活の当初はメーカー系など調べていましたね。何がやりたいかではなく、給与や休日の条件で仕事を探していました。ですがその探し方だと、どこの会社を選んでも“何か違う”という疑念がつきまとっていました。給与はいいところに越したことはありません。休日も多いことに越したことはありません。ですが、“何をするか”で選ばなければその会社で働きたいとは思わないな、ということに気がつきました。

“では会社で何がしたいのか”と考えましたが、当然会社員の経験がないので何ができるかのイメージが浮かびません。私はそこで“会社で何がしたいか”の基準ではなく“社会で何を活かせるか”を重視して考えることにしました。


大学で専攻していた『交通工学』を活かせる仕事を再度調べ直し、日本海コンサルタントにたどり着きました。偶然にも大学の講師の知り合いがいまして、そこからご縁を頂いた形です。

行政の仕事を請け負っている関係上、外部に仕事内容を詳しくお話しできないことが多いです。しかし、逆説的ですが『表に出ない仕事をやれている』というのも魅力の一つですね。言えないほど重要なことを立ち上げから関わることができる。もちろん全てがうまくいくわけではないですが、僕自身この仕事に誇りをもって取り組めています。


これから就活を始める学生にも“何を活かせるか”は大事にして欲しいですね。人によっては“初めて会う人とも会話を盛り上げるのが得意な方”や“黙々と一人で作業に集中するのが得意な方”などがいると思います。そういった学生時代に人より少し得意だと気づいたことは、就活に活かせますよ。」



「入社して早三年目になるのですが、普段は交通企画やコミュニティバスの運行計画の策定やダイヤをひいたりしています。部署ではもちろんそれだけではなく、幅広く社会事業全般を行なっています。設計の部署であれば、仕事が形になって残るのですが、私の部署では形に残す為の計画を作り、未来をデザインしています。

業務の一例として、現在犀川の河川敷や橋を使って地元を盛り上げようというプロジェクト『犀川リバーカフェ』を計画しています。ヨーロッパですと様々な河川敷に路面店があり、もちろん歴史的、自然発展的なものもありますが、賑わい創出の意図をもった『政策』として実施され始めたようです。金沢でもその賑わいを創り出すべく、実験的に行なっています。

行政の仕事以外でも、地元の商店街などで様々なプレイヤーをファシリテートする事も行なっています。時間がかかるかもしれませんが、まちづくりの形を作り、人と人とを結びつけ、使い方を含めて提案するのが、これからの仕事として重要な事だと感じています。」


山村さんの目からは仕事のやりがいと充実感が伝わってきました。日本海コンサルタントでは研修などは勿論のこと、学位の取得を会社がサポートする制度があります。普段の業務を行いながら学会活動を行うことができ、地元に軸足を置きながら地域に貢献する為、自己を成長させる事に会社が協力してくれるそうです。



繁忙期には1日平均500~600人の方が利用する“まちのり”


日本海コンサルタントが手がけた事業の1つとして、有名なのが金沢公共レンタサイクル「まちのり」です。金沢の街中21箇所にサイクルポートが設置されているシェアサイクルで、地元の人のショッピングや観光客の名所めぐりと幅広く利用されています。

まちのり事務局で一際輝く笑顔を振ふりまく水岸さんに業務内容をお話いただきました。


「まちのりは基本料金200円で乗りはじめられ、30分以内にサイクルポートで乗り継げば追加料金は発生せず、夜10時半まで利用できます。金沢駅でまちのりを借りたら10分かからずに近江町市場へ行けます。海鮮丼を食べたらまた借りて10分で兼六園へ到着など、各ポートまでの距離が短いので30分以内で移動は十分に可能です。金沢は街がコンパクトなので、それぞれの観光スポットを回るのに自転車はピッタリですよ。

2017年3月24日で設置開始から丸5年経ちましたが、利用される方は増える一方です。現在155台の自転車を用意していますが、1日の平均利用者数は500人から600人もいらっしゃいます。各ポートの自転車数を均一にしなければ、使いたい時に自転車が足りない状況が生まれてしまう為、1日に何回かトラックで自転車を各ポートに再配置します。

坂道に強い電動アシストタイプもありますし、1日借りっぱなしタイプもあるので、日頃の運動不足を解消するのにも役立ちますよ。」



「ここで受付をしていると、毎日多くの“笑顔”に出会えます。借りに来られた時は“これからの観光”にワクワクの笑顔で来られ、返される時には“楽しかった観光”の充実された笑顔で来られるので、二度笑顔に出会えていつも嬉しいです。」


今回お話をお聞きしたお二方とも、記事には書ききれないほど多くの魅力をお話いただけました。日本海コンサルタントが手がけている仕事の多くは公表されていませんが、人知れず街中の笑顔を生み出し続けている企業です。石川県には色あせない魅力の下地があり、それを人に届ける為に必要な“縁の下の力持ち”を日々行なっています。

暮らしやすい快適なまち、多様な生物が生息できる自然の豊かな環境。通勤・通学、買物、旅行だけでなく、経済を支える道路などのライフライン。暮らしを支えるエネルギーの片隅に、日本海コンサルタントの想いが溢れているのだと感じました。

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