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石川だからこその環境を活かす!3Dでスゴイを“カタチ”に

技術の進化とともに、CGに心を入れる


昔は、携帯電話も固定電話のように大きく、パソコンもスペックが小さかった時代がありました。そして現代、スペックがどんどん大きくなり技術の進化とともに機械も、私たちの暮らしも豊かになりました。そんな中、映像も昔とは異なるものになってきました。3Dでは、キャラクターが飛び出てびっくりということもありましたが、2010年石川県金沢市に設立した㈱AI(エーアイ)が作る映像は、キャラクターも背景も飛び出るような映像です。両方が飛び出ることで、よりリアルな世界に自分がいる感覚になるのです。今私たちが当たり前に使っているスマートフォンはまだスペックが小さいので、2Dのゲームが主流で、現在はゲームやパチンコの3DCG制作がメイン。今後も技術の成長により、まだまだ伸び代を感じます。ただし今この業界は、石川などの地方には仕事が少なく、東京や大阪など大都市から仕事の依頼を受け、石川の地で仕事をしています。



石川の地で、会社設立の想い


石川に仕事がないのに、石川に3DCG制作会社を設立したのは、東京の親会社「㈱アニマ」の代表取締役が石川県出身だったこと。そして、AIの取締役・ディレクターの永源一樹さんが石川県出身でアニマに在籍していたこと。社長の「石川に会社を作りたい」という想いと、東京で一極集中しているこの業界数百社を少しでも分散し、地元に貢献しながら、地方でもこの業界で活躍できる場所を作りたい、そんな想いを込めて会社を設立しました。東日本大震災で一極集中している現状に特に危機感を持ったと言います。また、石川には美術系や工業系の大学、専門学校が数多くありますが、その学生たちの将来の選択肢の1つとしても選んでもらえるように、会社を作りました。この業界は、仕事をしようとすると、必ず大都市に出ないといけなくなる、そんな現状に少しでも歯止めをかけたかったと永源さんは続けます。
事実、東京がこの業界のほとんどのシェアを占め、大阪・福岡と続きますが、北陸には数社のみ。アニメ関連の会社を見ても、数えるくらいしかないので、会社同士、横のつながりがあり、バーベキューなどの交流会で親睦を深めているそうです。



永源さんも、この業界に興味があり、大阪の専門学校へ入学し学びを深めましたが、東京に就職し、故郷への想いを感じていました。今は、実家に月に1度は必ず帰れる環境に“安心感”を感じています。一方でジレンマも。この業界は、作りたい作品ごとに人が移動するというのが当たり前の業界のため、人材の確保が難しいという悩みがあります。現状8名の社員でプロジェクトをこなしていますが、もっと人材がいないと、求められていることに応えられない現状です。どうしても10名の壁が超えられないのだそう。「時代とともに、スペックがあがってきているから、映像で自分たちに求められることが増えてきています。その声に応えるために、どうしてもメンバーを集めたい。現状の目標は人材集めです。」と永源さん。「入社した人の中には油絵出身でパソコンをあまり触ったことがなかった人もおり、この業界に興味があるならば、CGソフトの使い方は教えます。」と温かなメッセージを寄せてくださいました。

“カタチ”に残る幸せを感じる


具体的な仕事は、キャラクターも背景もCGのソフトで作って、その中で動いているものをカメラで撮影しながら作り込んでいくこと。そのために、3Dで人型のキャラクターを作る「モデリング」、キャラクターを動かす設定をするために、キャラクターの“骨”をつくっていく「セットアップ」、カメラをおいて、キャラクターを動かして映像をつくっていく「アニメーション」があります。ここまでは具体的な制作ですが、他に、スケジュール進行や、外の会社との調整をする「制作進行」という仕事があります。



この仕事をする西田信哉さんは、永源さんとよく行く飲み屋が一緒だった縁から、興味のあったこの業界に就職し約2年半。もともと違う業界にいた知識も活かしながら、東京のアニマにも半年出向し、この業界のことを学んでいったと言います。西田さんも含め、少人数で、1年に5~6のプロジェクトを回していきます。少人数精鋭だからこそ、互いに強い部分を活かしながら、1つのものをカタチにしていくそんな幸せを皆で共有しているように感じました。アニメなどの業界と言えば、夜も遅いイメージですが、この会社は9時出社で夜に飲みに行けたから、永源さんと西田さんの出会いもありました。「地方だから終電も早いので、おのずと早めにしないと(笑)」と話す永源さん。社内では、飲み会も定期的に行い、永源さんの実家「中能登」の山に招待してジビエ料理を食べたりなんてことも。

石川の地で、石川にこの会社があったから帰ってきたメンバーが多いという㈱AI。有名なピクサーが郊外にあるのは、リラックスした環境で制作をするため。AIも石川だからこそ、ふうーっと深呼吸したときに仲間の温もりや家族の温もり、故郷の温もりを感じて、スゴイ仕事ができるのかもしれません。

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