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おいしいのは当たり前!プラスアルファで食べる人に喜んでもらう、株式会社オハラ

食品会社を株式会社オハラが続ける理由


石川県金沢市にある株式会社オハラは、こんにゃく・くずきり・ゼリーなどの食品製造販売をおこなう企業。専務取締役の須田一喜(かずのぶ)さんは
「決め打ち」という言葉で仕事を表現します。それは常に最適な選択をすることが必要とされているから。食品業界は、原料が軒並み高騰するケースがあり、材料によっては、数年前より10倍の単価になったものもあります。設備も人もお金がかかります。でもおいしいものを作りたい。売る側も買う側もいろいろなバリエーションを求めるもの。





「次になにをするかを考えるときは、どうしても決め打ちをよぎなくされますね。そんな業界です」と教えてくれました。その言葉通り、従業員は半期に1度部署を移動して、計画に合わせた配置替えをします。また毎日、様子を見て人員調整をします。ときには、決め打ちをすることで“想い”を経つことにつながるケースもある。迷いを持つことは、会社にとって最適な道を探し続けることにつながっていく、敢えて、儲からないという言葉を使うのは、会社を強くするためではないかと感じました。

人を大事にする仕事


1959年小原こんにゃくとしてこんにゃくを製造、1978年に株式会社となった当時から大事にしてきた「人のつながり」からの商売。今ではこんにゃくだけでなく、多くの商品を扱えているのは、人とのつながりから生まれた賜物なのです。
こんにゃくだけの取り扱いの場合、冬は忙しいが、夏は稼働が減るので、どうしようかと考えていた矢先、知人から「今はデザートだよ。」と言われ、ところてんの機械でくずきりを作ることを始めました。中に入れる果汁を買うことで、今までは関わりのなかった取引先と出会い、デザート業界で困っている人からも声がかかるようになりました。そんな人のつながりから、多くの食品を扱うまでに成長。現在は、創業当時のこんにゃくをはじめ、くずきり・ゼリー・プリンなど数多くの種類を作り、取引先は実に250社以上になります。



ここまで広がったのは、おいしいものを作れる配合を生み出し「おいしいものを作れるのは、オハラ」と分かっていただけたから。その成果として、お客さまの要望に合わせたオリジナル商品を作り、有名パティシェの商品をオハラで製造したこともあります。おいしいを極め、人とのつながりを大事にしてきた証拠。そして、はるか深く、株式会社オハラには、人への想い、石川への想い、会社存続への想いがありました。



石川のため、会社のため、そして人のために





須田さんは、株式会社オハラで4年半働き、他の会社勤務を経て、またこの会社に戻ってきました。そして戻ってきて10年、今専務取締役として奮闘されているのは「会社が好きだから」。オハラの社訓は「仕事を通して、人間力を磨きましょう。自分のことをさておいて、人の役に立ちましょう。」という言葉。いざ会社を辞めてオハラを離れたとき、この言葉の重さを痛感したと須田さんは言います。オハラは世のため、人のために想いのある会社だと気付き戻ることを決めました。

会社は、その言葉通りに、一歩ずつ歩んでいます。そして、おいしいプラスアルファを追及しています。石川県のブランド芋「五郎島金時」。ブランド力がついたことで、選別が厳しくなって少し傷がついたお芋も対象外に。困っている生産者の方からそのお芋を買い取り、ペーストにしました。ペーストを原料として、製菓店などに卸ろす傍ら、オハラで商品もつくっています。こういったひとつひとつを大切にして、生産者と消費者をつないでいます。
石川県だけでなく、「五郎島金時」同様に他県でも傷がついて困っているお芋があります。そのお芋も買い取り、同様に加工をして、年中供給の体制をとっています。おいしいのプラスアルファは、地元石川県への想い、会社への想い、関わってくれている人への想いに、応えてあげられるかなのだと感じました。





人は雇っても、重いとか時間がきついとかで辞めていくケースがあります。そのときは辞めた理由を受けとめ改善します。しかし新たに挑戦する頂きによっては問題も出てきます。その繰り返しだけど、解決しながら前に進むしかないのです。なぜなら会社が好きだから。人が好きだから。石川が好きだから。帰り際従業員の下駄箱を見ると、「想いを伝えるメッセージカード」が入っている人がいました。人とのつながりを大切にする会社は、やはり従業員の想いもきちんと背負っている、そう感じました。

「結構すごい会社、石川にたくさんあるんです」と最後に須田さんは話されましたが、オハラもその1社であり、石川にたくさんの架け橋を築いている会社だと感じました。
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